マーケティング担当者の方々やTikTokの導入をご検討中の方々の中には、個人アカウントとビジネスアカウントの違いを知りたい方も多いはずです。
そこで、この記事ではTikTokビジネスアカウントの運用方法について紹介していきます。
また、TikTokアカウントを有効活用するためのヒントなども説明しているので、是非参考にしてください。

【前提】知らないとヤバい?TikTokについて解説

TikTokのビジネスアカウントの解説をする前に、まず前提条件として、
TikTokとはどのような媒体なのか紹介していきます。
メインのユーザー層

TikTokでバズる上で、どのような人が利用しているのか、ユーザーの特徴を理解しておくことが非常に重要です
2024年時点のTikTokのアクティブユーザー数は公表されていませんが
2019年では日本国内で950万以上とデータが公表されているため
現在は、さらに多くのユーザーがTikTokを利用していると考えられます。
TikTokのメインのユーザー層は10代/20代の若年層です。
10代の約6割、20代の約4割が TikTokを利用しています。
また、30代・40代・50代もそれぞれの年代の約2割がTikTokを利用しており
若年層をメインとしつつも幅広い年代のユーザー層がいると言えます。
(参照:令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省より )
参考: https://newsroom.tiktok.com/en-us/1-billion-people-on-tiktok
参考:総務省 令和5年 情報通信に関する現状報告の概要
参考:https://markezine.jp/article/detail/42577
TikTokのビジネスアカウントとは

ビジネスアカウントと聞くと企業しか利用できないと思われがちですが、個人や個人事業主も利用することが可能です。
TikTokには、「個人(パーソナル)アカウント」と「ビジネスアカウント」という2つの種類が存在します。
パーソナルアカウントは、一般のユーザーが個人で動画コンテンツを楽しむためのアカウントです。
それに対して、ビジネスアカウントは、以下で解説しますが、TikTokで利用可能な「アカウント運用向けの機能が解禁されたアカウント」となります。
このビジネスアカウントは、企業がブランド価値を向上させ、ビジネスを発展させるために活用できるアカウント形態となります。
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TikTokのビジネスアカウントで利用できる機能
TikTokのビジネスアカウントを使用すると、特定の機能を利用できます。
自身のニーズに適合する場合は、ビジネスアカウントを利用してみても良いでしょう。
①アカウントのカテゴリー選択

TikTokのビジネスアカウントを活用する際に重要なポイントの一つは、アカウントの発信内容を設定することです。
アカウントのカテゴリーを設定することによって、同じカテゴリーに興味を持つTikTokユーザーに投稿が表示されやすくなり、ビジネスや商品に興味を持ってもらえる可能性が高まります。
個人アカウントではアカウント自体のカテゴリーを設定する機能はなく、ビジネスアカウントだけの特徴となっています。
▶︎ビジネスアカウントで選択可能なカテゴリー
・芸術・工芸
・自動車・交通手段
・ベビー
・美顔モード
・衣類・アクセサリー
・教育・研修
・エレクトロニクス
・ファイナンス・投資
・グルメ&ドリンク
・ゲーム
・健康
・ホーム・家具・家電製品
・機械・設備
・メディア・エンタメ
・個人的な利用
・ペット
・専門的サービス
・行政
・不動産
・レストラン・バー
・ショッピング・小売
・ソフトウェア・アプリ
・スポーツ・フィットネス・アウトドア
・旅行・観光
・その他
②プロフィールに外部リンクを設置

TikTokのビジネスアカウントでは、公式ウェブサイトや問い合わせ先などの外部リンクを、フォロワー数に関係なくプロフィール画面に追加することができます。
個人アカウントの場合、外部リンクを貼るには「フォロワー1,000人以上」と言う条件をクリアする必要がありますが、ビジネスアカウントにはありません。
投稿に興味を持ったユーザーがプロフィールにアクセスすると、企業のリンクが見れるので、効果的に宣伝が可能になります。
③投稿動画の分析データの利用

TikTokビジネスアカウントでは、投稿した動画の合計再生時間や視聴回数の統計、トラフィックソースの種類、視聴者の地域別データなどの分析情報を確認することが可能です。
また、リアルタイムで各投稿動画ごとの分析データを確認できるため、「どの投稿が目標の効果をより達成しているか」が明確になります。
④アカウントのインサイト分析の活用

TikTokビジネスアカウントでは、フォロワー数やプロフィール閲覧回数などのインサイトデータが視覚化されています。
また、投稿動画の再生回数を曜日や時間帯別に確認でき、視聴数が増加しやすい時間帯に投稿することでユーザーの興味を引くことが可能です。
⑤商用楽曲ライブラリーの利用

TikTok上で動画を投稿する際には、映像に加え正しい音源を挿入し、視聴維持をされる工夫が必要です。
個人アカウントとは異なり、ビジネスアカウントでは「商用利用可能」とされた楽曲が用意されており、著作権の心配をせずにその中から曲を選んで使用します。
個人アカウントのように自由に好きなり、流行りの曲を使えるわけではありませんが、ビジネスアカウント向けの楽曲ライブラリーには50万曲以上が登録されているので、選択肢は十分といえるでしょう。
TikTokビジネスアカウントを利用する7つのメリット

TikTokにビジネスアカウントを開設し、活動を行う企業数が増加しています。
これは、TikTokのビジネスアカウントにメリットが多くあるからです。
①ビジネスアカウントは無料でコストがかからない
TikTokビジネスアカウントの利用は無料です。 魅力的な動画コンテンツとTikTokの人気を活かしたマーケティング分析が費用ゼロで可能なら、やってみる価値はあります。
TikTokビジネスアカウントは小規模事業や個人事業主にとっても手軽に利用できるマーケティングツールといえるでしょう。
②ビジネスコンテンツガイドでTikTokのノウハウを学べる
TikTokアカウントに登録すると、トピック選びや楽曲選びなどに関するアドバイスが詰まった「ビジネスコンテンツガイド」を読むことができます。
TikTok公式から提供されたアドバイスを読むことで、TikTokを初めて運用する方でも簡単に動画を作成できるようになるでしょう。
③動画ショーケースから動画のトレンドを掴める
TikTokビジネスアカウントには、企業やクリエイターの注目コンテンツが展示される「動画ショーケース」をチェックできるメリットもあります。
最新の動画トレンドを把握し、バズる可能性のある動画を予測しておくことで、自社のコンテンツ制作に役立てることができます。
④自動メッセージ機能を使用できる
自動メッセージは、ビジネスアカウントでダイレクトメッセージ機能として利用されています。自動メッセージには、「ウェルカムメッセージ」「おすすめの質問」「キーワード自動返信」の3つの機能があり、各々のカスタマイズが可能です。
カスタム作成後は、公開前にモデレーション審査が必要となります。モデレーション審査は通常1~5営業日以内に完了し、その結果はアプリ内で通知として届けられます。
⑤簡単に動画が投稿できる
TikTokのプラットフォームには、初心者でも迷うことなく利用できる動画編集機能が備わっています。そのため、専用の動画編集ソフトを購入する必要もなく、手軽に投稿が可能です。
ビジネスアカウントでは、TikTokアプリから「ビジネスクリエイティブガイド」という情報にアクセスでき、動画撮影の手法や投稿のタイミングに関するアドバイスやヒントを受けることもできます。
⑥投稿動画が拡散・共有されやすい
TikTokは視聴者にとって、趣味や好みに合った動画がおすすめとして提示され、興味ある投稿を簡単に見つけられるSNSです。
TikTokのビジネスアカウントで、アカウントのカテゴリー設定をすることで、ビジネスアカウントの利用者にはターゲットオーディエンスに簡単にアプローチできるメリットがあります。
ユーザーに好評の投稿は、多くのいいねやコメントが付けられ、何度も視聴され、他の人と共有されることで、さらに多くのユーザーに目に留まり、投稿が拡散され、マーケティング効果が高まるでしょう。
⑦一般ユーザーの投稿と馴染みやすい
TikTokは、個人とビジネスアカウントが作成したダンス動画も、動画も、区別なく注目される可能性があるというのが特徴です。
ビジネスアカウントの動画の品質がTikTokの雰囲気と一致している場合、宣伝やマーケティングという印象を与えず、プラットフォーム内のコンテンツとして拡散や共有の機会が生まれます。
TikTokのビジネスアカウントを利用する2つのデメリット

ここではTikTokのビジネスアカウントを利用するデメリットについて解説していきます。
①商用ライセンス未取得の楽曲は使用不可
ビジネスアカウントにしていると、TikTokのトレンドの音源は著作権の関係で使用できないこともあります。
ビジネスアカウントでの投稿では、商用音源ライブラリ内の商用音楽のみを使用することができ、選曲には制限があることを覚えておきましょう。
②炎上のリスクがある
拡散力の高いTikTokでは、たった一つの投稿動画がビジネスアカウントやビジネス自体に批判を引き起こす可能性がある炎上リスクが生じます。
これはTikTokに限らずSNS全般に言えることで、差別的な発言や投稿者の先入観から社会からの反発を招く可能性はゼロではありません。
ただし、投稿を見る一人ひとりのTikTokユーザーを考えながら、社会の状況を考慮し、誤解を招かない言語や映像表現を用いることで炎上リスクを回避できるでしょう。
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TikTokのビジネスアカウントへの変更方法

ビジネスアカウントは、以下の4ステップで切り替えることができます。
- プロフィールの右上にある「≡」をタップし、「設定とプライバシー」を選択する
- 「アカウント」をタップする
- 「ビジネスアカウントに切り替える」をタップする
- 最後にカテゴリーを設定すれば完了
ビジネスアカウントから個人アカウントへの切り替える際も同様の手順で変更できます。
TikTokビジネスアカウントと個人アカウントの使い分け方法
TikTokのビジネスアカウントの利用について、メリットとデメリットを考慮し、
実際にはどのような場面でビジネスアカウントを活用すべきかを検討してみましょう。
「分析データ」や「アカウントカテゴリー」を使用したい場合はビジネスアカウント
データ解析やカテゴリーの設定が必要な場合は、ビジネスアカウントとして活用することがおすすめです。
ビジネスアカウントを利用すると、ウェブサイトのURLや連絡先情報を追加登録することができ、ユーザーと接点を持つ機会が増えるできるでしょう。
また、TikTokを利用して、ECサイトの企業は商品やブランドを紹介し、プロフィール内のリンクから購入を促すことができます。販売促進やマーケティング施策の一環としてTikTokを活用する際には、ビジネスアカウントの有用性を覚えておきましょう。
気軽に「ビジネスの認知」を拡大したい場合は個人アカウント
企業や個人事業主でも、ビジネスアカウントを選ぶよりも個人アカウントを利用する方が適切な場合があります。
TikTokを使用して、企業の存在や商品に認知を取りたいというシンプルな目的でTikTokを活用したい場合は、制限のない楽曲を使用できる個人アカウントを使いながら動画投稿を始めてみましょう。
TikTokビジネスアカウント運用のポイント4つ

ここからはTikTokアカウントを運用していくうえで大切なポイントについて解説していきます。
①「ユーザー巻き込み型」のコンテンツやキャンペーン
TikTokビジネスアカウントをバズらせて有名にするためには、ユーザーのリアクションを引き起こす投稿を企画し、ユーザーを巻き込むコンテンツやキャンペーンを考えることが大切です。
他のビジネスアカウントと差別化し、ユーザーを引き付けるためには、独自のダンスやキャラクター、挑戦的なクイズやトリックなどのコンテンツに注力する必要があるでしょう。
②広告・公式らしさを排除した動画
TikTokにおいて、公式の企業紹介動画やテレビ広告のようなビジネス感を持つ動画は、ユーザーから敬遠されやすくスキップされる傾向があります。
他のメディアとTikTokとの違いを理解した上で、一般ユーザーの投稿と調和し、親しみやすさと良いテンポを保ちつつ、独自性を表現することが動画制作の鍵となります。
③ターゲット層に合致する動画
動画を作成する前に、誰に動画を届けるのかを意識することが重要です。詳細にペルソナを設定することで、視聴者の心に響くコンテンツに一歩近づくことができるでしょう。
例えば、「40代の女性」とだけではなく、「アパレル企業の管理職で家族は同世代の夫と小学4年生の娘がおり、趣味は韓国ドラマを観賞し、休日は家族と買い物や料理を楽しむ」といった具体的なペルソナを描きます。
投稿する動画の内容だけでなく、登場人物や言葉遣い、映像の演出、テンポ、音楽などもペルソナをイメージしながら決定することができます。
TikTokに投稿した動画に期待通りの反応が得られない場合は、ターゲット設定と投稿内容を再度確認してみましょう。
④投稿と分析を毎日実施
ファンを獲得するためには、定期的に動画を投稿し、毎日分析をし改善することが理想です。
興味深いコンテンツを頻繁に公開し、フォロワーを増やすと、TikTokでの影響力が増します。さらに、ビジネスアカウントならではの機能であるデータ分析も積極的に活用しましょう。
動画の再生データだけでなく、プロフィールの閲覧数などを日々チェックすることで、効果的な投稿時間や人気動画の特徴を把握できます。
まとめ
TikTokのビジネスアカウントには、特有の機能などのメリットもありますが、トレンドの音源を利用できない可能性があるなどのデメリットも存在します。
個人アカウントで運用している企業様もあるので、本当にビジネスアカウントにする必要があるのか否かを慎重に検討する必要があります。
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