TikTokの活用に注力する企業が増えていますが、コンテンツ作成の際に「この音源は著作権を侵害していないか」という疑問を持つ方もいるでしょう。
今回の記事では、TikTokでの著作権違反の例や、著作権違反を回避する方法、音楽や音源の適切な使用法について解説していきます。
TikTokの運用を開始しようとしている方や、著作権に関する適切な知識を身につけたい方は、ぜひ参考にしてください。

TikTokでの著作権違反とは?

TikTokでの著作権違反とは、他者が権利を持つコンテンツを無断で使用・共有・配信する行為を指します。
TikTokにアップロードされた映像は著作権法の審査対象となりますが、音源などの配信者は、自身の著作物を複製する権利を保有しているのです。
この権利は、著作物を一般公開すること、改変すること、広めること、販売することなど、他の利用方法にも及びます。
TikTokで著作権侵害になる具体的な3つの事例
ここではTikTokで著作権侵害になる具体的な3つの事例について紹介していきます。
①ドラマ・映画・アニメから引用した映像を使用

アニメ・ドラマ・映画などのコンテンツを切り抜いて無断で使用してTikTokに投稿すると、著作権違反の可能性があります。
TikTokは、JASRACと提携しており、音楽の使用は許可されていますが、アニメやドラマ、映画などはJASRACの管理外です。
これらのコンテンツを使用したい場合は、それぞれの制作者から許可を得る必要があります。
②CDやカラオケ音源をそのままbgmに使用する

CD音源やカラオケ音源をそのまま使用する行為は、TikTokで著作権に違反する可能性があります。
JASRACなどと契約していたとしても、録音された音源に対する「原盤権」には影響しません。
原盤権とは、CDなどの制作で生じる音楽の録音に関する権利であり、著作権とは別個の侵害となります。
要するに、CDやカラオケ音源は録音されたものであり、TikTokの提供楽曲と同じであっても、権利が異なることに注意する必要があります。
③ミュージックビデオやライブの音楽を使用する

アーティストのミュージックビデオやライブ映像を使用する際、著作権に違反する可能性があります。
しかしながら、最近では一部のアーティストがSNSでのシェアを目的として、著作権を一部許可することも全くのゼロではありません。
そのような場合には、利用目的や期間などを事前に確認し、適切に規則を守るようにしましょう。
TikTokで著作権に違反した際のペナルティとは
ここからはTikTokで著作権に違反した際のペナルティについて解説していきます。
投稿したコンテンツが削除される

TikTokで著作権侵害がある場合、動画は運営によって強制的に削除されるおそれがあります。
再生回数やコメントが伸びて話題になっている動画でも、著作権違反と判断されれば、即座に削除されるでしょう。
一見、重い罰則に見える動画の削除ですが、「アカウント凍結」と比較すると、まだ軽いペナルティになるかもしれません。
シャドウバンされる

著作権を侵害すると、TikTokアカウントがシャドウバンされる可能性があります。シャドウバンされたアカウントは、投稿の再生回数やコメント数が急激に低下します。
その結果、投稿動画が「おすすめ」に表示されなくなることになるでしょう。
TikTokでは、規定に基づいて「おすすめ」動画が表示されるため、このペナルティはアカウントにとって大きな打撃となります。
再生数やコメント数が急に落ち込んだ場合は、シャドウバンによる影響が疑われるので、ご注意ください。
アカウントが凍結される

当該のTikTokアカウントが凍結されると、運営側から利用が制限され、利用停止状態になってしまうでしょう。
凍結されたTikTokアカウントには、通知が送られてきて、新しいアカウントを作成するように要求されることがあります。
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TikTokで著作権に引っかからない7つの方法

ここではTikTokで著作権に引っかからない7つの方法について紹介していきます。
TikTokが公式に提供している音源を使用する
TikTokはJASRACと提携をしており、公式に提供されている楽曲を使用すれば、動画内でBGMとして利用することができます。
公式に提供されている音楽は、動画作成画面の上部にある「楽曲を選ぶ」から選択することができるでしょう。
TikTokで動画を作成する際に、「楽曲を選ぶ」から利用できる音楽は、著作権の問題がありません。
TikTok内で人気のある音楽は、広く認知されることがあります。そのため、JASRACに加えてavexやソニーミュージックなどの主要レコード会社とも契約しています。
商用フリー素材の音楽を使う
画像や動画を利用する場合は、フリー素材を活用しましょう。
フリー素材は、「いらすとや」などのサイトから提供されており、利用することができます。
著作権者から許可を得て使用する
著作権を侵害せずにコンテンツを利用するためには、使用するコンテンツの使用許諾を著作権者から得る必要があります。音源に関しては、JASRACの許諾を受けなければなりません。
無断で著作権があるコンテンツを使用してしまうと、前述した厳しい罰則が課される可能性がありますので、著作権について正確に把握しておくことが重要です。
著作権の期間が過ぎたコンテンツを使用する
著作権の期限が満了した後は、著作権者の許可を得ずに掲載することができます。
著作者の死後70年経過すると、著作権が消滅し、その後は著作物を社会全体で共有することができ、自由に利用することが可能となります。
オリジナル曲やカバー楽曲を使う
「楽曲を選ぶ」の中に存在しない、公式提供されていない音楽を使用したい場合があるかもしれません。
そのような場合には、実際に自分で演奏した音源であれば、全ての楽曲を問題なく利用することができます。
同様に、独自に制作したオリジナル音楽も自由に使用することが可能です。
音楽や映像作品を使用しない動画を制作する
音楽や映像作品を使用しない限り、著作権侵害が発生しません。
音楽に不安を感じる方は、楽曲を使わない動画作成をおすすめします。教育分野やHOW-TOジャンルのトーク動画も人気があり、楽曲を使用しなくてもTikTokを有効活用できるでしょう。
また、YouTuberの動画ダイジェストをTikTokで共有する「切り抜き動画」はYouTuberが許可していれば問題ありません。しかしながら、許可がない場合は権利はYouTuberに帰属し、訴訟の可能性もあります。
切り抜き動画を投稿する際は、投稿者の許可を得て内容を 確認した上で投稿するよう心がけましょう。
生成AIを使用して楽曲を作成する
TikTokで著作権に引っかからないためには生成AIを使用して楽曲を作成することが有効な方法の一つです。
生成AIを用いることで、既存の楽曲を基に新しい楽曲を作成することが可能となります。
このようにして作成された楽曲は、著作権の問題が発生しにくくなります。また、生成AIを活用することで、自分のオリジナルな楽曲を手軽に制作することができるでしょう。
これにより、自分の個性を表現しつつ、著作権に配慮したコンテンツを作成することが可能となります。
まとめ
TikTokの個人利用に加えて、企業がアカウントを管理する際は、公式の指針に沿ってコンテンツを共有し、著作権などの問題を避けるよう注意するようにしましょう。
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