TikTokを利用して動画を投稿している方々の中には、最近話題の生成AIツールを動画作成に取り入れたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
生成AIh業務を効率化できる上、クオリティの高いコンテンツを作ることができるため、積極的に活用することで、アカウントを大きく成長させることができます。
今回は、TikTokで使用できる生成AIツールや、その活用法を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

そもそも生成AIって何?

生成AIは、新しいコンテンツやアイデアを生み出すことができる一種の人工知能です。
生成AIコンテンツには、自動的に生成または編集された文章、動画、音声、画像などが含まれます。
生成AIを用いることで、時間を効率的に使ったり、独自のアイデアを生み出すことが可能になるでしょう。
TikTokにおいて生成AIツールはどのように使えるの?

TikTokにおいて生成AIツールは、「企画づくり・制作・運用」のすべての段階で活用することができます。
以下で活用シーンごとにおすすめのAIツールを紹介するのでチェックしてみてください。
TikTokで使える生成AIツール

こちらでは、TikTokで使える生成AIツールについて紹介していきます。
①動画生成に使えるツール
②画像生成に使えるツール
③静止画に動きをつけるツール
④その他TikTokに活用できるツール
それぞれについてわかりやすく紹介しますので、参考にしてみてください。
①TikTokで動画生成に使えるAIツール11選

以下では動画生成に使える生成AIツールを紹介していきます。
1-1 Flexclip
Flexclipは、TikTok動画編集においてChatGPTと統合されたツールです。
Flexclipはテンプレートベースで素早く動画編集ができるツールで、TikTok向けの縦型フォーマットにも対応しており、初心者でも簡単に使いこなすことができます。
AIによる自動字幕生成、テキストから動画の自動生成などが可能で、音楽、トランジション、アニメーション素材も豊富な最先端のAIツールです。
1-2 CapCut

CapCutはTikTokとの連携機能のある動画作成ツールで、TikTokを運営するByteDance社からリリースされています。
CapCutは、TikTok向けの楽曲を利用できるスマホ向けの動画制作アプリです。制作から編集まで、スマホだけで完結するため、スマホユーザーにとって非常に便利なツールと言えます。
もちろん、オンラインやWindowsデスクトップ上でもスムーズに利用可能です。
また、テンプレートが豊富であるため、誰でもトレンド感のある魅力的な動画が作れます。
1-3 Synthesia

Synthesiaは、AI搭載の動画作成ツールです。
Synthesiaの大きな特徴は、多様な性別、人種、年齢、職業に対応したリアルなアバター動画を生成できることであり、スクリプトを入力することで自然な音声と表情をアバターに与えることができます。
また、キャラクターの表情や容姿だけでなく、好みの衣装もカスタマイズできる点が魅力です。言語に関しては、日本語を含む120以上の言語に対応しており、400種類の音声を選択して使用できるため、希望する音声を持つアバターを作成しやすい利点があります。
1-4 Pictory

Pictoryは、長い動画や文章から、AIが自動で短尺のTikTok動画を生成してくれるツールです。
さらに、Pictoryでは、動画の自動生成だけでなく、ナレーション、字幕、BGMなどの細かい編集もAIが自動で組み込んでくれるため、忙しい人や大量の動画を作りたい人に特におすすめです。
高度なAI技術を活用するため、一定の編集スキルを必要としますが、その分手軽にプロクオリティの動画を作成できます。
1-5 Simplified
Simplified AIは、テキストから動画、SNS用ポスト、バナーなどをオールインワンで生成・編集できるプラットフォームです。
Simplified AIでは、TikTok動画用にキャッチーな台本作成から動画編集まで一貫して可能で、AIによる自動字幕生成、カット編集、ナレーション合成などの機能が特徴です。
他のSNSとの連携もスムーズで、複数のプラットフォーム運用に向いています。
1-6 Nova.ai

Nova.aiは、動画に自動でキャプション、翻訳、要約を加えることができるAIツールです。
Nova.aiでは、顔認識や音声分析によるダイナミックな編集が可能で、字幕付き動画が好まれるTikTokにおいて、視認性を高められます。
カット編集、トランジションも自動で行えるため、編集を時短したい方におすすめです。
さらに、YouTubeの長いビデオをTikTokやInstagram向けのショートフォームに自動変換する機能である「自動投稿」機能は、異なるネットワークへの投稿に役立つツールとして活用できるでしょう。
マルチ言語対応であるため、海外向けのコンテンツにも適しています。
1-7 Lumen5
Lumen5は、テキストを映像やアニメーションに変換する機能を備えた生成AIツールです。
Lumen5は、ナレーション付きのスライド風動画が得意であり、記事やブログの要点を自動で動画に変換できるため、解説系のTikTok動画を作りたい方におすすめです。
編集機能は、音楽、テキスト、画像、色の変更、アイコンの追加に限定されていますが、初心者にとっては使いやすく、高品質な動画作成が可能な便利なツールと言えます。
1-8 Kapwing

Kapwingは、チームでの共同作業に対応している、複数人運営のアカウントに便利な編集ツールです。
Kapwingのプラットフォーム上でメッセージの交換も行えるため、別途チャットツールを使用する必要はありません。
ユーザーの意図を理解して動画編集を提案する「AIコパイロット」機能など、複数のAIツールやテンプレートが組み込まれており、動画制作における手間のかかる作業を自動化することができます。
1-9 Elai.io
Elai.ioは、AIアバター動画をテキストから作成できるツールです。
Elai.ioは、話す内容を入力すれば、表情やジェスチャー付きのキャスター風動画になるため、顔出ししなくても印象的な発信が可能であり、知識系コンテンツなどを制作したい人におすすめです。
また、マルチ言語対応であり、自分の声を28の言語にクローン化できる「マルチリンガルボイスクローニング機能」が搭載されている点も魅力の1つです。
1-10 Latte
Latteは、日本発のAIキャラ生成・音声合成ツールで、VTuberやAIキャラクターが簡単に作れる点が魅力です。
Latteは、可愛い・ポップなテイストに特化しているためTikTokと相性が良く、日本語ナレーションの自然さやキャラの豊富さが強みです。
VTuber風のエンタメ系アカウントとの親和性が高く、声付きのオリジナルキャラクターで差別化をすることができるため、オリジナルのキャラクターを使ったコンテンツを作りたい人におすすめです。
1-11 Runway

Runwayは動画の中のオブジェクト除去や背景変更、テキストからの映像生成が可能なAIツールです。
Runwayは最先端の生成AI(Gen-2)を搭載しており、映画風の映像なども容易に生成できるため、フルAIで作るアート系、ストーリー系動画におすすめです。
動画を生成する際には、プロンプトを入力し、希望する動画の内容を指示可能です。さらに、モーションブラシを使用することで、動画の動きをより細かく指定することができます。
また、カメラワークも調整可能であり、より迫力のある動画を作成することができるでしょう。
②画像生成に使えるAIツール4選

画像生成に使える生成AIツールは以下の4つです。
2-1 ChitChop
ChitChopは、TikTokを運営するByteDance社がリリースしたAI搭載のアシスタントアプリであり、TikTokやYouTube Shorts向けに特化しています。
ChitChopは、200種類以上のAIチャットボットを1つのアプリに集約しており、テキストによる議論や画像生成などのタスクをこなすことが可能です。
長尺の会話動画から、面白い部分だけを自動で抽出&編集することも可能な高性能のAIであるため、ミーム系・バズ動画に向いており、バズる素材を効率よく使い回したい人におすすめです。
2-2 AIグリーンスクリーン
AIグリーンスクリーンは、TikTokのアプリ内で提供されている機能で、イメージのテキスト入力により、背景画像を生成することが可能です。
具体的には、背景を自動で切り抜いて差し替えることができ、スタジオ不要でどこでもプロっぽい映像が作れます。
TikTok特有のトレンド背景や演出と相性が抜群で、人物を残して背景だけ差し替えたい時に便利です。
初心者にも使いやすいため、動画を投稿する際に、一工夫としてアート要素を取り入れたい方は、ぜひこのツールをご利用ください。
2-3 Clipdrop
Clipdropは、被写体の切り抜き、背景除去、照明の補正などを瞬時に処理できるAIツールです。
Clipdropは静止画や動画素材を整える前処理ツールとして優秀で、プロダクト紹介、コーデ動画、ダンス動画におけるビジュアル調整に役立ちます。
さらに、文章から画像を生成し、その後編集を行うことも可能ですので、初心者でも簡単に高クオリティの画像が生成できます。
Photoshopと連携も可能であるため、非常に使いやすい点も魅力です。
2-4 Midjourney

Midjourneyは、テキストから高解像度・芸術的な画像を生成できるAIツールです。
Midjourneyは、設定項目が非常に少ない上、誰もが簡単に高品質な画像を生成できるため、非常に人気のツールです。
画像生成AIの中でも有名なstable diffusionと比較して、Midjourneyは設定項目の少なさという観点で初心者向きでもあります。
キャラ、背景、小道具などの素材生成に使われることも多く、生成画像にモーショングラフィックを加えることもできます。
また、他人のプロンプトを参照することができるため、良い画像があればそのプロンプトを参考にできます。まだAIに馴染みがない方には、画像生成AIを使う際にはmidjourneyをおすすめします。
③静止画にダイナミックな動きをつける生成AIツール3選

ここからは静止画にダイナミックな動きをつける生成AIツールについて紹介していきます。
3-1 Vid2DensePose
Vid2DensePoseは、画像や動画から人間のポーズを抽出し、骨格構造ベースで動きをつけられるAIツールです。
Vid2DensePoseの具体的な活用法は、ダンスやポージングを再現することであり、かなり自然な動作であることが高く評価されています。
主に、MagicAnimateと組み合わせて利用することを想定しており、抽出したDensePoseフォーマットを用いて、好みの人物やキャラクターに特定の動きを与えることができます。
◼︎Vid2DensePoseとMagicAnimatの役割
・Vid2DensePose→「人の動きを読み取るツール」
ダンス動画などから、体の動き(ポーズ)を抜き出す
・MagicAnimate→「画像に動きを与えるツール」
1枚の画像(人やキャラ)に、Vid2DensePoseで抽出したフォーマットを組み合わせて自然なアニメーションをつける
組み合わせると…
他人のダンス動画の動きを、自分の好きなキャラ画像やイラストにそのまま”乗せる”ことができる。
3-2 MagicAnimate
MagicAnimateは、静止画をもとに全身モーションを生成することができるAIツールです。
先述の通りMagicAnimateは、Vid2DensePoseと組み合わせることで、キャラクターや人物が自然に踊ったり歩いたりするアニメーションを作成することができます。
3-3 Animate Anyone
Animate Anyoneは、静止画からキャラクターアニメーションを作成することができるツールです。
Animate Anyoneは、機能面ではMagicAnimateと同様であり、DensePoseフォーマットを使用してキャラクターの動きを指定することで静止画イラストや画像からダンス動画を制作することができるツールです。
どちらもAIを活用して、滑らかな動きを再現することができるため、自分に合った方を使用してみてください。
④その他のTikTokに活用できる生成AIツール5選

ここからはその他のTikTokに活用できる生成AIツールについて紹介していきます。
4-1 Gemini Advanced

Gemini Advancedは、Googleが提供している生成AIツールです。
以前は「Bard(バード)」という名前でしたが、現在は「Gemini」という名称に変更されました。通常版のGeminiは、Googleアカウントがあれば完全無料でご利用いただけます。
上位版であるGemini Advancedは、「Google One」のAIプレミアムプラン(月額2,900円)に加入することで利用できます。初回2か月間は無料でお試しできるので、気になる方は一度利用してみてください。
Gemini Advancedは、長文処理やコーディング支援などの分野で非常に高い性能を誇り、ChatGPT(GPT-4)を上回ると評価されるケースもあります。
ただし、現時点ではプラグインの導入や、独自のAI(カスタムGPT)の作成機能には対応していないため、拡張性やカスタマイズを重視される方には、ChatGPTのご利用をおすすめします。
4-2 ChatGPT

ChatGPTはOpenAI社が提供する、生成AIの中でも特に知名度のあるツールです。
ChatGPTは質問形式で対話しながら発想できるのが強みであり、初心者が使用しやすい点の1つとなっています。
TikTokに関しては、アイデア出し、キャッチコピー、台本、投稿文、ハッシュタグ設計など幅広く活用することができ、動画のプロンプト作成やナレーション案の自動化にも使用することができるため、業務の効率化に非常に有効です。
ChatGPTには有料版もありますが、基本機能は無料で利用できるため、まずは無料版を試してみることをお勧めします。
4-3 Suno AI

Suno AIは、テキストを元に完全オリジナルの音楽を自動生成できるAIツールです。
テーマやフレーズ、歌詞の一節をテキストで入力するだけで、メロディ・ボーカル・伴奏まで完成された曲が作れる手軽さがSuno AIの最大の特徴です。
ボカロっぽい声からリアルな声まで、ジャンルや声の雰囲気も選べるため、誰でも簡単に好みの楽曲を生成することができます。
動画や広告のBGMとして「著作権フリーで個性ある音」が欲しい人におすすめです。
4-4 Perplexity AI

Perplexity AIは、AIによる高性能検索+要約ツールです。
Perplexity AIでは、ChatGPTのような対話形式で最新情報や信頼性のある情報をソース付きで答えてくれるため、非常に高精度であり、SEO対策やリサーチ、ハッシュタグ案を効率よく集めることができます。
TikTok台本作りやトレンド調査、話題になってることをすぐ調べたいときに便利なツールです。
4-5 SpeedPaint
SpeedPaintは、AIがイラストの下絵やラフを元に、短時間で完成イラストに仕上げてくれるツールです。
SpeedPaintは、名前の通り、まるで「高速で描いている様子」を再現したようなアニメーション生成が可能で、TikTokやYouTube Shortsでよく見る、イラストが出来上がる過程を魅せる系動画に最適です。
自分で描いたラフを読み込ませれば、プロっぽい仕上がりにもなるため、絵が描けなくても、生成AIとの組み合わせで“描いてる風”動画が作れるので非常に便利です。
TikTokで生成AIを使用する際に気をつけること

TikTokで生成AIを使用する際に気をつけることは以下の2つです。
管理ガイドラインを理解する
TikTokでは、生成AIを活用したコンテンツにも通常のコンテンツと同様に、コミュニティガイドラインが適用されます。
虚偽情報や誤解を招く内容、公序良俗に反する表現はもちろん、AIによる「なりすまし」や偽のニュース風コンテンツなども厳しく規制されています。
アカウント停止のリスクもあるため、ガイドラインをしっかり読み込んでおくことが重要です。
ラベルを適用する
TikTokでは2023年以降、AIで生成されたコンテンツには「AI生成」ラベルを付けることが義務化されています。
特に、実在の人物や出来事を元にしたコンテンツの場合、AIで生成したことを明記しないと「誤情報」と判断され、ペナルティの対象になる可能性があります。
透明性の確保が信頼にもつながるため、ラベル表示は必ず行いましょう。
生成AIを活用しやすいTikTokジャンル7選
こちらでは、生成AIを取り入れやすいジャンルとその活用法について解説していきます。
①雑学・ハウツー系

生成AIを活用しやすいジャンルの1つ目は、雑学・ハウツー系です。
生成AIを使用することで、幅広いジャンルの豆知識やライフハックを効率的に量産することができます。
図解や画像も生成可能であり、タイトルや構成もAIに任せて信頼性のある動画を作ることができます。
②都市伝説系

生成AIを活用しやすいジャンルの2つ目は、都市伝説系です。
都市伝説テーマの動画は、文章生成AIと画像生成AIの双方に非常に適しており、質の高いコンテンツが簡単に制作できます。
少し不気味な雰囲気を演出するために、画像生成や音声編集などを取り入れることで、より注目を集めやすい動画を制作できるでしょう。
③占い系

生成AIを活用しやすいジャンルの3つ目は、占い系です。
誕生日占いや星座占い、タロット風メッセージなどの基本的な占い方法については、文章生成AIを使用すると、鑑定結果を取得できます。
スプレッドシートとの連携で、個別対応的な演出も可能ですので、ぜひ活用してみてください。
④スピリチュアル系

生成AIを活用しやすいジャンルの4つ目は、スピリチュアル系です。
これも占いと似ていますが、スピリチュアル系は特に癒しや前向きなメッセージが求められるジャンルで、感情に訴える表現がポイントです。
生成AIで“宇宙からのメッセージ”や“前世の物語”など神秘的な文章を自動生成できる上、声やBGMもAIで雰囲気を演することができます。
⑤ネタ・物語系

生成AIを活用しやすいジャンルの5つ目は、ネタ・物語系です。
ショートストーリーやコントはTikTokの人気コンテンツであり、生成AIを活用することで、プロットや台詞を自動生成することが可能になり、継続しやすいです。
画像生成でキャラや背景を用意し、音声AIで会話形式の動画も作成することができます。
⑥ダンス・音楽系

生成AIを活用しやすいジャンルの6つ目は、ダンス・音楽系です。
AIを活用することで、キャラクターや人物画像を踊らせたり、歌わせたりすることが可能になります。
音楽生成AIでオリジナルBGMを生成することができ、画像生成AIミュージックビデオ風など、高クオリティな演出も実現することができます。
⑦ファッション・ビューティー系

生成AIを活用しやすいジャンルの7つ目は、ファッション・ビューティー系です。
AIを使えば、コーディネートやメイク方法を効率よく生成できるため、毎日投稿やシリーズ化に向いています。
画像生成AIでは仮想モデルにスタイリングを反映させることができるため、実写での投稿が難しい人でも、バーチャルファッションやアバターを使った演出ができるため非常に便利です。
まとめ
生成AIを活用するかどうかによって、TikTokの動画制作における効率や品質には大きな差が現れます。まだ生成AIを利用していない方は、TikTokのガイドラインに従いつつ、さまざまな生成AIツールを使用して動画を作成し、投稿することをおすすめします。
生成AIを利用して、自分自身では生み出せなかった、バズる可能性のある動画を制作してみましょう。

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